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トゥルルルルル・・・  トゥルルルルル・・・

「はいはい、今出ますよ〜。」

トントントントントン・・・
ガチャ

「はい、松原ですけど。」
「もしもし、葵ちゃん?」
「あっ、先輩、こんばんは。何かご用ですか?」
「いや、用ってほどでもないんだけど・・・葵ちゃん明日ヒマ?」
「えっ、特に予定はありませんけど・・・。」
もしかしてデートのお誘いかなぁ。そうだったら嬉しいな。

「じゃあさ、ちょっと街まで付き合ってくれない?」
「は、はい!是非行かせて下さい!」
「はは、大袈裟だな。それじゃあ明日、10時に公園の噴水の所でね。」
「わかりました。」

その後いろいろなお話をしました。

「じゃあオヤスミ。」
「はい、おやすみなさい。」

ガチャ

  「明日は先輩とデートかぁ。よし!明日に備えて早く寝よ〜っと♪」

エクストリームの大会が終わってから3ヶ月。
大会では二人とも初出場ながら私 は準決勝で綾香さんと戦い敗退、
先輩は3回戦敗退とまずまずの結果でした。

そんな先輩とはあの時以来恋人という関係でいます。
でもこのごろは予定があわず全然二人で出かけられませんでした。だから楽しみで す。


Where are you?  written by YOCO


翌日・・・

「う〜んどっちの服がいいかな〜、迷っちゃうな・・・。あっ、お母さ〜ん!」
「どうしたの?葵。」
「ちょっと出かけるんだけどどっちの服がいいと思う?」
「う〜ん、こっちのほうが葵らしくていいんじゃない?」
「そうかな?じゃあそうするね。」

「よし、準備O.K!行ってきま〜す。」
「葵、ちょっと待ちなさい。」
「何?」
振り返るとお母さんがニヤニヤしながらわたしを見ていた。

「また例の彼?」
「そ、そんなのお母さんには関係ないでしょ!じゃあもう行くからね。」
「今度紹介してね〜。」

もう、お母さんったら。でもよくわかったなぁ。やっぱりお母さんにはかなわない な。

そんな感じで公園までいきました。


「ふう、やっと着いた。時間は・・・10時10分!?うそ〜!お母さんのせいだ・・ ・。あんなにしつこく聞いてくるから。あ〜、先輩怒ってないかなぁ・・・。」

たったったったった・・・。

はあはあ、噴水についた。先輩はまだいてくれてるかなぁ。

でも約束場所の噴水には人影は無い。

「先輩?」
小さく呼んでみる。しかし返事は無い。

「センパ〜イ、いたら返事してくださ〜い。」
そう呼びながら噴水を一周してみる。しかし先輩の姿は無い。

「うう、先輩わたしが遅いからきっと帰っちゃったんだ・・・。せっかく久しぶりの デートだったのに・・・。」
先輩が自分を置いて行ってしまったと思うとすごく悲しくなって涙があふれてきてし まいました。

「うっうっ・・・先輩、何処にいるんですか・・・。」

その時、わたしの目に何かが覆い被さりました。

「だ〜れだ?」

この声、この手の感じ、わからないはずがありません。

「先輩!?」
「当ったり〜。」

そしてわたしの目から先輩の手が離れ、目の前に先輩の姿が飛び込んできました。

今一番会いたかった人、やっと会えた。

「センパ〜〜〜イ!!!」
「あ、葵ちゃん?」

気づいたときにはわたしは先輩の胸に飛び込んで大泣きしていました。

「先輩、ごめんなさい。ごめんなさい。」
「葵ちゃん、何で泣いてるの?」
「だって、だって、先輩がわたしを置いて行ってしまったって思って、それで、それ で・・・。」

すると先輩は微笑んで、胸の中で泣いている私の頭をなでてくれました。

「バカだなぁ、オレが葵ちゃんを置いて行くかよ。たとえ1時間でも1日でもオレは葵 ちゃんが来るまで待ってるぜ。」
「先輩・・・」

その言葉を聞いてわたしはまた涙があふれてきてしまいました。


結局わたしが落ち着いたのは10分ほど経ってからでした。

「先輩、心配おかけしてしまって本当にごめんなさい。」
「気にするなよ、でもあの葵ちゃんが遅れるなんて本当に事故にでもあったかと思っ たよ。」
「ご、ごめんなさい。」
「だから気にするなって。おっもうこんな時間か・・・。ちょっと早いけど昼食でも 行くか。」
「はい!」

その後昼食を済ませたわたしたちは、商店街で買い物をしました。
今は先輩に家まで送ってもらっているところです。


「ふう、今日は付き合わせちゃってごめんな。」
「いえ、わたしの方こそ迷惑をかけてしまって・・・。」
「もうそのことは忘れようぜ。それよりもさ、また今度どこかに行こうな、葵ちゃ ん。」
「はい!」

テクテクテクテク・・・
「あっ!」
「どうしたの、葵ちゃん?」
「そういえばお母さんが今度先輩と会ってみたいって言っていました。」
「お母さんが?でもやっぱりお会いするとなると緊張するな〜。」
「それじゃあ今度機会がありましたら、うちにいらっしゃってください。」
「う〜ん、それじゃあそうするかな?」

そんな話をしているうちにわたしの家の前まで来てしまいました。

「先輩、今日は本当にありがとうございました。」
「それはオレのセリフだろ、葵ちゃん。」
「いえ、わたしも先輩といてとても楽かったです。」
「そう?」
「はい。」
「はは、それは光栄だな。それじゃあそろそろオレも帰るとするか。オヤスミ、葵 ちゃん。」
「はい、おやすみなさい・・・。」

わたしが先輩と別れるのが悲しくてうつむいていると、先輩はやれやれといった顔で わたしに顔を近づけ、優しくキスをしてくれました。

「セ、センパイ・・・!?」
「じゃあね、葵ちゃん。」

赤い顔をした先輩はそう言って駆けて行ってしまいました。
あ〜、顔が熱いよ〜。


「ただいま〜。」
「お帰り〜、葵。」
「うっ、お母さん、何ニヤニヤしてるの?気持ち悪いな〜。」
「あおい〜、うちの前でキスなんかして見せ付けてくれるじゃないの〜。」
「お、お、お母さん!見てたの!?」
「別に見たくて見たわけじゃないわよ。たまたま窓から外を見てたら見えちゃったっ てわけ。」

ボンッ。また顔が真っ赤になってしまいました。

「よ〜し!今日はご馳走でも作りましょうかね〜。」
「あ〜ん、お父さんにはぜ〜ったい言わないでよ!!」
「わかってるわよ〜♪」
「うう、心配・・・。」


つづく(かな?)


あとがき

初SSです!なんか自分の考えたことをどんどん書いていったらこんなのが出来てしまいました。
どうでしょう?
そういえば浩之は10時10分に何処にいたんでしょうか?
待ち合わせ場所にいなかった浩之も悪いと思うのですが・・・ね。
まあ、トイレにでも行ってたことにしておきましょうか。

すみません、文才が無い上に初めてなもので・・・
なんか苦情が届きそうな感じです(^-^;)
まあ許してやってください(汗)
それでは・・・。

☆感想、アドバイス等はここまでお願いします。takahiro-y@dan.wind.ne.jp


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