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Semi-Original Short Story from "To Heart"what presented by Leaf........

Vol,T            There'll be finish for unexpected result

                                           Written by アウトロー場末趣味

(T)

 (とある地元ケーブルテレビ局のスタジオ。アナウンサーの「それでは××高校前のウッドストック増田さーーん!!」という合図とも取れる掛け声で、画面が高校の前に切り替わる)

ウッドスットック増田(以下;増)
「イエーーーーーーーイ!!!!俺たちゃ××高校の校門前に来てまーーーース!今日はこの高校の生徒の皆さんに放課後の実態、部活動に打ち込む姿なんかをリッポーーーートしてみよーと思いまっす!それじゃあ、早速…おおっ!!!
横断幕なんて作っちゃって。『We Love ×× Highschool!!』だって!2,30人程のミーハーーーな女の子たちぃ!! 
黄色い声援と、熱烈な歓迎Thank youuuuuuuuね!!!!
………って、そこのキミィ、特にずば抜けて大声だしちゃってぇ、俺より目立ってんじゃないの?なにしてんの?こんな大旗振って、『迫り来るトゲトゲの天井』?ハハハ痛いなぁ!!!どういう意味?」

志保(以下;志)「ヒューーーーーーヒューーーーーー!!!意味なんか特にないわよぉ!でも、敢えて言うなら『死ぬ間際だから、今を一生懸命生きよう』なんて、今思いついた解釈がいかにも現代っ子ってかんじよねー。ヒューーーーヒューーーー!!!」
増「Wow!!なんて即物的な!!そんじゃ、今週はじめの一発目、いってみよーーーーーーっかいっ!!!!!イエーーーーーーーーーーーーィ!!!!!!」
志「イエーーーーーーーーーーーーーーイ!!!!」
増「あっ!!!!!くぉっらあああ!!!!!マイク引っ手繰るんじゃねぇ!オラッ!返せや!!!!どこの分別のない親が育てたんだろうな!!」
志「ごめーーーーん!いつもの癖なのよ。 そんなわけで、今週最初のアピーーールターーーーーーーーイム!!!!『志保ちゃんリサイタル』開始ぃ!!」

(BGM;もんたよしんり『ダンシングオールナイト』)

志「♪ダンシングオーーーールナイト!…」
増「キャメラさーーん、校舎に早く入ることにしましょうよ!!!!それと、あのマイクのジャック抜いて差し替えて!!BGも変えて!!塩素ウォーターソルジャーの『ヤゴの脱皮のバラッド』なんかいいね!それじゃあ、下駄箱から渡り廊下を抜けて体育館に進みましょーーー!!!!Ready Go!!!!」

志「(志保、『ダンシングオールナイト』を歌い終え)……………って、無視してんじゃないわよぉぉぉぉぉおおおお!!!!!!」
――――――――――――――――――――あんたが増田以上に目立ちすぎたせいだよ!

(U)
 
葵(以下;葵)「(きょとんと呆れた表情を見せながら)………先輩、校門の辺りがなんか賑やかですね。演歌が大音量でかかってて。」
浩之(以下;浩)「あの声…あの馬鹿!もうあいつとは赤の他人だな。葵ちゃん、あいつはもう放っておきな。」
葵「そんな、酷いこと言わないでください。それより、あの賑やかさって何があったんですか?」
浩「え?知らなかった?地元CATV局のインタヴューだよ。『やっつけ放課後』って番組知ってる?」
葵「知らないです。うちはCATV映りませんから。」
浩「そっ…かぁ。俺の学年じゃあ知らないやつなんていないぜ。駅前の『ハチャトリアン電気店(小規模の電気屋)』の店主なんか、『やつ放』を街頭テレビで流すんだって張り切ってたぜ。」
葵「………私って、やっぱり浮いてるのかなぁ。」
浩「さぞ、全部のテレビ(9つ)に志保のあの馬鹿姿が大写しになってるのをクラスの連中なんかが腹抱えて見てるんだろうな。」
葵「…そうでしょうね。」

(二人歩きながら、いつもの神社へ向かう道中に)
浩「そうだ!なぁ葵ちゃん、あのテレビに出てさぁ、部員の勧誘しようぜ!あれなら帰宅部員も取り込めるし、何よりインパクトが強い。テレビに出てたっていうことだけで、もう宣伝効果は抜群だと思うぜ。」
葵「えっ!…」
浩「やろうぜ!どう?」
葵「でも、私って勧誘活動で結構顔覚えられてると思うんです。だから、あまり効果が期待できないんです。」
浩「あたりまえだって。今までのやり方じゃあ誰も来てくれないよ。もっとインパクトが欲しいって思った。だから、今までのを反面教師にして、今回のは『インパクト戦略』で行こう!」
葵「でも、先輩私、人前じゃ………」
浩「そんな事恐れてたら団体戦にも出られないぞ。人数さえ集まれば、練習の問題とかは二の次、三の次だって。さっ!行こうぜ!!(葵の手を引いて学校へ戻る)」
葵「………どうしよう。」
浩「…心配いらねえよ!後で俺がフォローするから、葵ちゃんはいつものようにやればいいだけだから…………」
葵「…………先輩」

(V)

(一方、学校の渡り廊下。そこでは、前衛芸術研究会とダンスクラブとのコラボレーションでパフォーマンスが上演されていた。鍵盤が壊れて弾くたびにカタカタ音がするピアノの破滅的・官能的かつ激しい転調と度重なるリズムチェンジの曲にのせて、人間が生死の巷を彷徨う姿を、山海塾のような舞踏と聞いたこともない言語での罵倒の応酬で表現している。パフォーマンスが終わって、インタヴュアーのウッドストック増田は、彼らに食いつくようにマイクを向ける。)

増「いやーーーーーーー、よかったよかった!!!なんかしらんがよかった。前衛舞踏?」
部員「あ、ありがとうございます。そうですね。こうして無意識に訴えかけると言うか、やっぱり私たちは言葉にならないものまで表現してるつもりですから。「好き」っていう感情がありますね。最終的には言語化して伝えなきゃいけないっていうのがあるんですけど、完全には言語化しきれないと思うんですよ。だから、言葉によらない伝達手段として…………」


(前芸研とダンクラのインタヴューが終わり、中庭でイージースポーツ部にマイクを向けるW・増田。それを遠くから見つつ、タイミングを計る浩之と葵。)

浩「まずは俺からいくよ。『ズー○イン○』見てるよな?○テレの。」
葵「はい、いつもお母さんが包丁で野菜を切るときのまな板の音と、福○さんのCMに入るときの罵声で目がさめるんです!」
浩「よし、そこでご存知『○留の後ろの通行人』で行こう!もちろん、スタジオの後ろから、『Auslander aus!』っていうシュプレヒコールが書かれた横断幕を持ったスキンヘッドのドイツ人団体とか、福○にパシらされてロボピッチャ買いに行かされ、どこにも売ってなくて途方に暮れるADとかよく映ってるよね。あれの要領で、こうやって…………(『格闘技同好会、云々…』と書かれた画用紙大のパネルを肩からぶら下げ)ほら、こんな風にして、後ろから映りこむんだ。」
葵「…………見たことないです…………」
浩「じゃ!俺が行って来るから、葵ちゃんはそこで待ってて!(走り去っていく浩之)」

葵「…………そんなことまで、しなくても…」

(インタヴューに映りこもうとする浩之。通行人を装いカメラの前をイージースポーツ部員越しにゆっくり通過しようとするそこへ…………)
浩「…………うわっ!…………あかり、なにやってるんだ!?」
(浩之と似たような寸法と言うべきか、『カルトクイズ研究会』のノボリを背中に負ったあかりがいた。)
あかり(以下;あ)「浩之ちゃん!なにしてるの?」
浩「…………○―ムイン朝。」
あ「えっ?…………でも浩之ちゃんそのパネル『格闘技同好会』って、まだ葵ちゃんのお手伝いなんかしてるの?懲りないね。」
浩「余計なお世話だ!おまえこそ『カルトクイズ研究会』って、しかもノボリしょって派手にやってるじゃねーか!いつからお前は………」
あ「ちがうよ。私は正規の部員じゃなくて、手伝わされたの。」
浩「しょうがねぇなぁ…………」
あ「いっしょだね。考えてること。インタヴューの後ろに映ろうなんて。嬉しい?」
浩「嬉しかねぇよ!…あーーー、16年も一緒でなんでこんなになっちゃったんだぁぁ!!!?何の弾みでこんなわけのわかんない性格になった…………?」
あ「ひっどーーい!そこまで言うことないじゃない!!」
浩「…って、移動してるぜ、インタヴュー。いくぞっ!」
あ「待ってよーーーー!!」

あ「浩之ちゃん、もし私が『高○生クイズ』に出るって言ったら、浩之ちゃんは出る?」
浩「あかり!本気か!?おまえ人数集めの為にこんな馬鹿な事やってるのか?」
あ「ちがうよ。でも、浩之ちゃんがどうしても、って言うんだったら…………」
浩「馬鹿言うな!それよかお前それ以前に実力はどうなんだよ?ピンチヒッターのお前にカク研部員相応の実力があるわけねぇって!!」
あ「じゃあ、今からちょっと問題出してみてよ。」
浩「言ったな!?言ったな!!…俺に言ったからには覚悟しとけよ…………1問目!エッフェル塔が出来る前の、パリ市民のエッフェル塔建設に反対する人の割合は?A,約9割 B,約7割 C,約5割 D,約3割」
あ「えっ!…………A!」
浩「2問目!この中で京都産業大学出身でないのは?A,笑福亭鶴瓶 B,北野誠 C,やしきたかじん D,あのねのね」
あ「A!Aの鶴瓶師匠!」
―――――――――――――――――中略
浩「7問目!1日は何時間?A,8時間 B,12時間 C,18時間…」
あ「A!A!」
―――――――――――――中略
浩「ラスト10問目!地下鉄が走っていないのは?A,京都 B,仙台 C,広島 D,横浜」
あ「A!…………終わった?」
浩「……………………結果が出ました。…………正解は…10問中1問!しかも、答えはAばっかしじゃねーか!!おまけに問題全部読み上げる前に解答してるじゃねぇか!!7問目、あまりに正解が少ないんでサ−ビス問題出してやったてんのに、何も考えずに答えて間違えやがって!!俺の好意を無駄にする気か?」
あ「えへへ………ごめーん。」
浩「おまえ、こんな結果じゃ予選1問目から退場は必至だぜ!そんなこと諦めていつものお前に戻れ!な!…じゃ、俺はもう行く…………」
あ「待って!もう1問だけ出して!予選1問目突破の為に…○×クイズ!最後に1問だけ!ね!ね!!」
浩「…………わかったよ。じゃあ、ホント特別に1問だけだからな。○×クイズで○なら右手、×なら左手を握れよ。間違えたらもう片方の手で、遠慮なく、つねるぜ!!」
あ「浩之ちゃん…………」
浩「それじゃあ、問題!世界初のカメラ、「ダゲレオタイプ」が登場したのは1834年である!○か×か!?」
あ「えーーーーーっ!そんなの知らない!!……………………うぅ…………」
浩「お手上げか?じゃ、俺行くわ。…………」
あ「ちょ、ちょっとまってえぇえ!!!!」
(あかり、浩之の両腕を掴んで上げるも、その反動で廊下の端に二人倒れこんでしまう。)
あ「きゃあっ!!」
浩「うわっ!!!…………って、何の真似だっ!!!!」
あ「…………う…!!…………浩之ちゃん!!浩之ちゃん!!!!」
浩「なんだよ!!だからお前は何がしたいんだって!!?もうわけがわかんねぇよ!!」
あ「待って!待ってよぉ!!浩之ちゃん!!!」
浩「俺、もう行くわ!!!!」

(浩之、その場を走り去ってしまう。その場に取り残されたあかり。)
あ「浩之ちゃん……………………信じて………た…のに………。」
―――――――――――迫り方がまずかったんや。反省しいや。
あ「ひどいよ…………ツッコミにとどめを刺されるなんて…………酷すぎる………。」
――――――――って、おまえなんで俺と話しができるねん?
あ「話せるんだったら、慰めの言葉の一つでもかけてよ。ねぇ。」
―――知らんがな!!

(W)

葵「えーーっ!…今度は私が映る番なんですか!?」
浩「そうそう。ほら、俺みたいに肩からこうパネルを下げて………これでOK!!」
(例の『格闘技同好会』のパネルを肩から下げた葵)
浩「うんうん。意外と似合ってるじゃん。早朝から駅前で演説してる共産党員みたいで、凛々しいね。」
葵「せっ…先輩、そんな変な褒め方しないでくださいよ!冗談ですよね?」
浩「そんなことはないって。共産党員っぽいかは別にして、これだったら首尾よくいけそうな感じがするからね。」
葵「でも、失敗しそうな気がします。自信が…ないです。」
浩「どうしたんだよ!!ほら!俺がここまで太鼓判を押してるんだから、もっと自信持ちなよ。ほらほら!葵ちゃん君はカッコいい!!絶対に成功する!!!!!この俺の折り紙つきだから!!!!!」
葵「先輩…………私…。」
浩「その調子!!いいかい!?葵ちゃんは絶対にいける!!!俺がついてるから絶対いける!!!!!!」
葵「…………。」
浩「心配ないって、何かあったら俺がフォローに飛んでくから!!さあ、いけるぞぉぉぉおお!!!」
葵「先輩…………やってみます!」
浩「よっしゃーーーーー!!!!その意気だっ!!いけるぞおおぉぉ!!!!!!」
葵「よーーーし!!!!先輩!!早速、インタヴューが終わったみたいなので行ってきます!!!」
浩「よーーーーっしゃ!!行ってこい行ってこい!!葵ちゃんは絶対に強い!!!!!」
(丁度インタヴューを終えたW・増田のもとへ駆けよっていく葵)

(W・増田、インタヴューを丁度終え)
増「はい、ありがとーーーーーーございましっ、たーーーーーーっとぉ!!『空耳アワー部』のグッレーーーーートなリッポーーーート!!お送りしましったーーーー!!Hue!!!
  そんなところで、中継も残すところ後7分!!!もう一つばかりいっとこーーかい、いっとけーーーーーーー!!!いっとけやーーーーーーーーーーー!!!さあ、さあさあさあ!!!そこのマルキシスムにどっぷり漬かってかぶれたようなパネルのChick!!!「格闘技同好会で強い奴に逢いに行け!!」なんてギャップがムッチャ、気に入ったああああ!!!!さーーーーーーぁ、シャウトしてもらおーーーーーぅ!!かっくとーーーーーーーーーぐぃどーーーーーーこーーーーーーかーーーーい!!
 Yeahhhhhhhhhhhh!!!!!!!!Huuueueueuueeee!!!!!!」

葵「いぇ、いえーーーーい…。………『格闘技同好会』部長の松原葵です!!現在我が部では部員を募集しています!!柔道、空手、ボクシングなど、流派、スタイルはそれぞれありましたが、私たちのスタイル『エクストリーム』は、そういった壁を取り払った自由なスタイルの格闘技です!そんな多様なフィールドの中で、あなたのライバルが必ず見つかるはずです!!いま、高校生活に物足りなさを感じてる方は、我が部に入って、充実した高校生活を送りませんか!?」
増「うおおおおおおおお!!!!!!今見たかぁ!?葵ちゃんの背後から一瞬炎が燃え滾ったああああ!!!?とんでもない気迫だぁぁーー!!!これは負けてはおれん!!そうだ!!!帰宅部のヤローーーどもーーーーーー、マンネリ高校生活に飽きた腐ったミカンどもーーーーーーーーー!!!『格闘技同好会』で熱い汗を流して輝けーーーーーーーー!!!!Fire-――――――――――!!!!!」
葵「ファイヤーーーーーーー!!!」

(陰で様子を覗う浩之)
浩『よしゃ!その調子その調子だ!このインパクトで押し切れーーー!………あれ、葵ちゃん、どうした!どうしたんだ!!しっかりしろ!!!!そこで詰まったら出てきただけ無駄になってしまうぜ!!くっそぉ!なにやってるんだよ!!』

増「やべーーー!やべーやべーー!このままじゃあ、俺の一人芝居だぁ!!さーーーぁ、とにかく『エクストリーム』に熱い魂を感じたTVの前のーーーーーー…」
葵「………あ、…………あ、その………」

浩『あーーーーもう!!じれったいな!!くっそーーーーーーー!!持ちこたえてくれーーー!!葵ちゃん!!』

増「さーーーーーーあ!そんなところで『やっつけインタビュー』。ここで…」

?「ちょっと待ったーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
葵「ええっ!!?」
増「おーーーーっと!!!ここで謎のデストロイヤーマスクが乱入だーーーーーーー!!!

葵「こ、これって、…何が起こっているんですか?…あぁ、どうしよう!?」
?「しゃあしゃしゃしゃしゃあああああああ!!!!!ここで会ったが1574年と49日飛んで25分!!我が最大にして最強の宿敵、松原葵よぉ!!この俺様が貴様の首をば貰い受ける!!うしゃしゃあああああ!!!」
増「いきなりデストロイヤーのドロップキックだーーーーーーー!!!!しかし、葵ちゃん軽くかわしたっ!さあ、両者間合いを取る取る!詰め寄るデストロイヤー!離れていく葵ちゃん!一進一退を繰り返すまま両者睨み合うばかりだっ!!さあ、そこでデストロイヤー掴んだ!掴みにかかった!!身長わづか150センチ、この小柄な少女に掴みかかる!デストロイヤーなんて酷いヤローだ!!」
?「首がもげるぜぇマジでよぉ!!!」
葵「…………うっ、…ここで、隙さえ出来れば…………」
増「さぁーーーギブアップは近いか!?そろそろ黄色いタオルを投げる番か!!?」
(グッ!ギリギリギリ…………がっ!!)
葵『見えた!!…今だ!!』
(ぐっ!!…ズバァァァアアァァンン!!!!!!…………)
?「うぎゃぁぁぁあああああああああああああ!!!!!!!」
増「おおーーーーっとぉぉ!!!デストロイヤ−、謎の一撃で吹き飛んだぁぁ!!この小柄な体のどこにこんな凄まじい破壊力が潜んでいるんだぁああ!!」
葵「…………はぁ、はぁ、…………」
?「クソッ!!今日はこのくらいにしといたるわ!!」
増「池乃めだかばりの捨て台詞を残して退場だ!デストロイヤー!!にしても素晴らしい!!これが『格闘技同好会』の力かぁっ!?」
葵『…………今のマスクの声………うそ?…もしかして?』
増「素晴らしい称賛の言葉です!!周りのギャラリーが、この小さな少女に『スゲーーーー!!』『カッコイーーーーぜーーー!!』『俺も葵ちゃんに殴られてぇーーーー!』などと絶賛しています!!中には「Gut!!」や「Tres bien」などドイツ人、フランス系ベルギー人からワールドワイドなエールです!!」
葵「…………」

増「ギャラリーの皆さーーーーーーーん!!葵ちゃんにもう一度エールをーーーー!!!おーーっ!!ありがとーーー!!さあ!ガッツポーズだ!右手を上げてガッツポーズ!!さあ、葵ちゃん、イェーーーー………ってどうした!!どうしたっ!直立不動して、顔を真っ青にして!しっかりしろ!!」
葵「…………………、」
増「………あっ!どこへ行くんだ、葵ちゃん!!ちょっと!!」
葵「………」
(無言でこの場を立ち去ろうとする葵)
増「……え、そういうことで、この『やっつけ…………』

?「ちょっと待ったーーーーー!!」
葵「…………!?」
増「…おーーーーっとぉ!!!!新たなる挑戦者の登場だぁ!!次なるチャレンジャー、大阪プロレスのくいだおれマスクをホラーテイストにアレンジして登場――――!!早速、おおっ!ドラムを取り出してドッカンドッカンビートを刻んでいる!!」
?「♪とーれとれぴーちぴちカニ料理――――!!」

葵「そんな、…また………うっ…」
増「キダタロー作曲のカニ道楽のテーマに載せてのパフォーマンスだ!!くいだおれ、ドラムを置いて………すぐさまラリアーーーートだ!!」
?「だりゃああああああ!!」

That case was very unexpected result.
増「しかし、葵ちゃん、ラリアートをかわしたっ!!いきなりとはいえど
In the clossroad of Oxford St.and Duke St.
鮮やかなパリー!!これこそ努力のたまものなんだろうかっ!?
I was ran over by the mass which has a motor acrobaticly,
しかし、第二第三のラッシュが炸裂だぁっ!!ライトアーム!!続いて
Due to I was in high spirits too much.
レフトアームと続き、無限とも思える攻撃の中、一方の

葵ちゃんは、腕で受け止めるしかない!!パターンを読んだか!
My consciousness was wandering around die or alive.
くいだおれのラッシュが葵ちゃんに一発、二発と確実にヒット!!
On the way to the Court,The Fool screamed beside of me.
しかし、そんな中葵ちゃんも、虎視眈々と反撃のチャンスを
"Everything is designs by the God."
窺っていた!!
"All beings panished and go to hell and feel pain in there after dead."
とんでもない速さだ!!とんでもない速さだーーー!!
I thought of punch him,but My body never moves.
くいだおれのラッシュをかわすかわす!!
Nevertheless,I turned out just as the Fool wanted.
そして、くいだおれの動きを完全に圧倒しているっ!
He said that he was the messenger angel from the God.
くいだおれの周りを不規則な幾何学模様を描くように

移動している!!鮮やかだ!!!これは鮮やかだーー!!!
When the door of Court approaches
まさに「蝶のように舞っている!!」
The man who the person lined from ahead 17 numbers are suffers in despair and I hear that.
くいだおれを散々挑発したところで………
The Judgement is sure to sentence and says
「蜂のように刺したーーーーーーーーー!!!」
"This is the designs by the God,You can expect or not."
おおーーーーー!!オーディエンスがどよめいている!!

その一撃でくいだおれ、体勢を大きく崩したっ!
All beings on the project by the exceed only one God.
そこへ葵ちゃん、畳掛けるように攻撃の雨霰だーーーー!!
Gear of the cosmos moves stable in previous arrangements.
くいだおれ、両腕、片脚で凌ごうとするもかわしきれない!!
The wolf who is near the death shows him throat and escapes from the death.
猛攻の前にくいだおれ、風前の灯だっ!!!
Everything is only alived in instinct and preservation theirs species.
そこへ、とどめとばかりに右ストレート!!
No one can deny that fact.
右ストレートを打ちこんだぁああああ!!
If they're deny that,they eaten by the won wolf,
くいだおれ、最後の悲鳴をあげて倒れこんだーーーー!!!
And circulate as the Fool's puppet called "das Totentanz".
ここで、K,Oは確実だ!!3………2………1…………………K―――――O―――――――!!!勝者!松原葵ぃぃぃ!!!!」
?「うっ…ぎゃああーーーーーーーーあああああ!!!!」
葵「はっ!…先輩!?」
増「なにぃぃぃいぃいいいいぃ!!!??あのくいだおれが、葵ちゃんの先輩だったとはああああ!!!意外すぎます!!考えられない事です!本当ですか?本当に葵ちゃんの先輩なんですね?」
葵「えっ?はい!この声は先輩に違いません!!」
増「さーーーーーあ!!そんなならず者は、マスクを剥ぎ取って、プロレスラー生命を絶ちましょう!!おぅおぅー!オーディエンスも『取れや取れや』の応酬です!!さぁ!葵ちゃん、マスクを取るんだーーーーー!!」
葵「…………。いきます……」
(葵、くいだおれのマスクを恐る恐る剥ぎ取る)
葵「………はあっ!!?先輩!?先輩!!」
増「くいだおれの中身がいよいよ姿を現しました!!葵ちゃんいわく、間違えなく彼女の先輩です!!ひどいひどい。一歩間違えば、鼻が曲がってはいけない方向へ曲がり、唇が腫れ上がり、眼は失明を免れず、左耳は皮一枚で辛うじて繋がり、一言で言い表すなら、『オコゼが橋げたに顔をぶつけた様な顔』という、醜女を例えるのに伝統的に使われてる文句がぴったりな顔に変形し、原型を留めてません!!ギャラリー、『うわ〜』などと漏らしながら、遠巻きに見るのもいれば、顔の滑稽さと俺の例え文句に笑うヤツもいます!thank youと返すべきか迷うところです!!」
葵「先輩!先輩!!しっかりしてください!!起きてください!!先輩!!」
浩「(口から血を垂らしながら)………うぅ、うべぇ。」
葵「あっ!先輩!!起きた!!…あぁ…よかった!!よかったぁあ!!」
浩「…へっ………あ、葵ちゃん、へへっ、うまくしゃべれねぁな………俺は、俺はな…………うぐっ!!ゲホゲホ!!」
葵「しっかりしてください!!今、応急処置しますから!!」
浩「………幸せ……に、俺………本望…………………(気を失ってしまう)」
葵「先輩!!先輩!!うわあぁぁぁあ!!!」
(葵、浩之を重たげに負ぶって、よろよろとこの場を退場する)

増「………壮絶な戦いでした!!オーディエンスは満足げに喜ぶ者と、ひいている者に二分しています!それじゃあ、最後にタイトルコールを!!『やっつけリポート』って叫ぼーーーーぜーー!!せーの!!やっつけーーーー!…(リ、リポーーーーートーーー!!!)ありがとうございます!!拍手が大雨のように打っています!それでは『やっつけリポート』、××高校からお送りしましたーーーーーー!!!スタジオのドークマンさーーーん!?」
(「はーーい!『やっつけリポート』お送りしました!!さて次のコーナーは、『ミュージックしったか王』!解説のビヨン・オール・デュポンさん、お願いします。」
「Bonjour!!今日は、シャンソンの帝王的存在、セルジュ・ゲーンズブールのファミリーについてです。セルジュはフランス・ギャル、ブリジット・バルドー、ヴァネッサ・パラディーなどをプロデュースし、彼女らをまさに『ピグマリオン的』に育て…………………」


(X)

(気を失った浩之を神社まで負ぶって運んできた葵。浩之を必死に介抱し………)
葵「…………あっ!?今、ちょっと動いた!先輩!!せんぱーい!!…………起きない。でも、…でも、私のパンチで起き上がれたから、いける!」
(15分後)

葵「…………全然起きてくれない………血はなんとか止めたし、ちょっと腫れもひいてきたのに…………………起きてよ………」

(更に1時間後)

葵「…………(起き上がらない浩之の体に寄り添い)もう、起きてくれないんですか?………私のせいで、こんなことになってしまって。…………(浩之の胸を借りすすり泣く)先輩……うっ、うっ……帰ってきて………うっ、うっ。………先輩にずっと寄り添っていたいと本気で考えているんですよ。…なのに………。」

(それからしばらくして…………)
浩「…………うう、…………ああああああああぁぁぁぁああああああ!!!!?」
葵「せ、先輩!?先輩!!!!」
浩「はっ、はぁ……いてええええええええぇええええ!!!いてえ!いてえ!!いてーーーーーーーよーーーーー!!!………てえ、そんなに痛くねぇ。それに、ここどこ?なんでこんなに空が真っ赤なんだ?俺何やってんだ?え?ええ?」
葵「先輩!!気がついた!!よかったぁ!!……う、うぅああああああんん!!」
浩「な?ななな?何なんだよ?わけわかんねえ?なんで葵ちゃんがこんなにも大泣きして、俺に抱きついてくるのかわかんねえよ!!………でも、なんだよ。どうした?
 何があったか俺に話してみろよ。」
葵「うわぁっぁぁあああああああ!!うぅぅう…うっ、うっ、うっ。うぅ、先輩が倒れちゃって、何時間も介抱して、起きて起きてって、うっ、呼びかけたのに、でも、でも起きてくれなくて、だから、うっ、うっ、先輩二度と帰ってこないんじゃないかって…………」
浩「ははは、俺が死ぬかよ。死なねえって。俺は、葵ちゃんの喜ぶ顔が見たいんだから、むしろそのために生きてるのかなぁ。ははっ。」
葵「…………うっ、じゃあ、先輩がマスクをつけて私と戦ったのも、ですか?」
浩「ああ、言い忘れてた!そうそう、あれがフォローなんだ。」
葵「なんでそこまで…………」
浩「だから言ったろ?俺は葵ちゃんの笑顔が見たいからこんなことまでするんだって、うまく部員が入れば喜んでくれるんじゃないかってね。」
葵「だからって、こんなになるまでやらなくても………でも、…嬉しいです。先輩がここまで私のことを考えてくれて、私をいつも笑顔にしてくれて…………。」
浩「ははっ、それならよかった!俺も葵ちゃんもこうやって二人、お互いを高めていっていける関係がさ、いちばんいいじゃない。」
葵「……先輩、…………はいっ!!」
浩「よぉし!!今から駅まで一気に走り抜けるぞ!!こんなに暗くなるまで俺に付いててくれたからな!さあ!追いてこい!!(浩之、走り出す)」
葵「(続いて、葵走り出す)先輩だったら、すぐ追いついてみせますよ!」
浩「どうかな?それーーーー!!石段4段飛び降り!!」
葵「こっちも、えいっ!5段です!!」……………………………………


葵「ただいまー」
葵の母(以下;母)「葵、あんたやらかしてくれたわね。お母さん、もう恥ずかしくて恥ずかしくて…」
葵「え?…………お母さん?なにがあったの?わたしが何やらかしたの?」
母「見てたわよ。4丁目の高田さんのお家でお茶を飲んでたときにね、テレビをつけたらあんたの学校が映ったのよ。で、あんたが映ったときなんかそりゃあ、鼻高々だったわよ。でもあんたの格闘技っていうのが、人様を傷つけるものだったなんて。お母さんリモコンをひったくって、照れ笑いしながらチャンネル変えたわ。その場は凌いだけど、でも、その帰りに大久保さんの奥さんに呼び止められてね、『前から思ってたけど、あなたのところの娘さん、やっぱおかしいわ。』って言われたのよ。あの人、言動はおかしいけど、そこまで言われるなんて思わなかった。もお、お母さんは、お母さんは…………………。」
葵「嘘?嘘でしょ?お母さん嘘だよね!?ああ、泣かないで!!泣かないでいつものお母さんに戻ってよ!!ねえ………」

葵『テレビに映ってるっていうことは、誰が見てるかわからないってことだったんですね。それだったら、もっと冷静になって先輩を抑え込んだりしてればなぁ、と今になって思っています。でも、こんなに大恥をかいても、先輩がこんなに私のことを想ってくれてるんだったら、そんなことも小さな事のように思えてくるんです。あんな風に体を張って私を幸せにしてくれる人に巡り合えて、私は幸せものだなぁって思いました。』

   (The End)



対談形式;後書 There'll be finish for unexpected result

葵「ここからは、この作品の後書を対談形式で私、松原葵と、私の先輩、藤田浩之さんでお送りします!!」
浩「急遽ゲストの登場だってよ。」
アウトロー場末趣味(以下;作)「なんやねん。あんたらがゲストやがな。まあ、ええわ。俺がこれの作者アウトロー場末趣味で、南大阪を拠点に活動中の男やもめですー。これでええんやろ?」
浩「やる気ないんだったら俺と葵ちゃんのトークに割り込んでくるんじゃねえ!邪魔なんだよ!!」
作「アホンタレ!俺はそういう口調なんや。矯正でけへん。我慢しいや。」
葵「これを読んでる皆さん、すいません。」
浩「じゃあ、早く感想いえよ。ほら。」
作「急かすなや。そやなぁ、まあ、SSを書こう書こう思って、意識して考えとったねんけど、出てけえへんの。で、ある日自転車に乗っとったら、急にアイデア湧いてきよったんよ。ものの15分で纏まりよったわ。書くのには12時間かかったけどな。俺の知り合いに、1時間弱で書き上げたヤツがおるねんけどな、実話を基にした言うとるけど、あんなん俺には書かれへんわ。どんな頭と指の構造しとんのやろ。」
浩「バカじゃねえの?俺でもあれくらいのヨタ話、てめーの半分の時間で書けるぜ。てめーとはここが違うの、ここが。だいたい、てめーの高校、低偏差値なんだろ?しかも公立だし。1年でやる日本史を3年でやったらしいじゃん。しかも現社やってないんだろ。特にてめーは文系だから、女に囲まれて疎外感感じてんじゃねえの?なあ?」
作「いらんことを言うな。(ますだおかだの増田風に)」
葵「まあまあ、この話を続けても先に進めないんで先に進みますよ。アウトローさんはメインの活動はこういうゲームSSじゃなくて、オリジナルの方なんですよね?だって、他の同人作家に見られない、どっちかといえば劇作家さんみたいな表現されてますから。」
作「アングラ演劇方面やね。メインは特にないなぁ。俺なんかは、小説よりもエッセーとかよう書いてるから、なんか文体が説明っぽくなっちゃうんやなあ。
 こんかいは、ナレーションがおらん代わりにウッドストック増田ていうリポーターを出しとんねんけど、この男がようしゃべるしゃべる。しゃべりすぎて細かい描写まで言うてしもうとんねん。」
葵「増田さんがナレーションの役割をしてるわけですね?」
作「そういうこと。あと、葵ちゃんのオカンもおしゃべりやいう設定にしとんねんよ。なんやろ、俺テレビとかあんまり見んと、ラジオばかり聞いとったから、特にラジオドラマなんかよう聞いとったから、こんな表現になってしもうたんやろな。」
浩「葵ちゃんと話すときは口調が優しくなるのな。」
作「あたりまえやボケ。」
葵「もういい加減にしてください!!アウトローさんはこれをかかれる前に、アイデアがあって、それがまとまらなかったっておっしゃってましたけど、それはどんなアイデアですか?」
作「聞かんほうがええよ。前のアイデアは、ヒロ公と葵ちゃんに加えて、芹香、綾香が出てくんねん。なんかこの二人対照的やん?これが、「アンビヴァレント」の象徴になっとんねん。」
浩「なんだよその『アンビヴァレント』って、お前昨日食べた肉骨粉が頭にまわってきたか?あん?」
作「てめーは牛同然に処分されてろや。スットボケ野郎!!『アンビヴァレント』いうんは、『二重価値的』という直訳で、一つのものに2つの意味だったり、観念だったりが内在してるっていう意味や。いい例としては、『自分は誰からも愛されない』というものではなく、『自分を支持するものは100%とは限らない、必ず1人は反対者が居る』というもんやねん。それが全ての要素に普遍的に内在するということをここで表現したかったんよ。結局全員が不幸になるエンドやけど。」
浩「葵ちゃんが不幸になるエンドなんて許せるか!!」
作「じゃあ、てめーが不幸のどん底に落ちるやつを書いたるわ。自分の言動に注意しいや。で、直接的な表現を避けて、そういう象徴を方々に散りばめたやつを書きたかったんよ。読者を突き放してみたかったんや。まあ、それやっとったら、今回みたいなんはでけへんかったやろけど。」
葵「第四章の途中で英語の詩が入ったんですけど、あれはどういう意味なんですか?」
作「下のとおりや。」
浩「暗っ!!」
葵「なんでオックスフォードとデュークストリートなんですか?」
作「別にええやん。」
作「これの曲に乗せたときの感じとしては、英語ラップが最適やね。」
葵「アウトローさんは、前衛音楽に造詣がお深いそうですね?」
作「他にも、民族音楽、カリブの音楽、ジャズも守備範囲や。フランス語やっとった影響でシャンソンも聞くねん。趣味丸出しやな。第4章の最後は。」
浩「シッタカ王め。」
葵「先輩!アウトローさんを批判するのはやめてください!!
アウトローさんは言動はあんな粗野ですけど、根はいい人なんですよ!! 「総ては唯一神のご計画なんだよ!」
だから…………………」 「死後裁きにあって、全生物は地獄で七転八倒するんだよ!」
作「アホ!ボケ!カス!!おまえはそんな男やったんかいな!!お前は ぶん殴ってやろうかと思うも体は俺に従わない
ガキ以下や、荷物まとめて帰れや!!ああ!?」 それどころか道化の思うがままだ
葵「やめてください!!いい加減にしてください!!」 道化は「俺は神の御言葉を伝えにきた天使だ」と続けた
作「ひゅー、女の子の一喝って効くねー。まあ、言うてても進行せえへんから、最後の質問いってやー。」 法廷の扉は近づく
葵「それじゃあ…次はどんな作品を書きたいですか?」 17番前の男の絶望の阿鼻叫喚が耳をつんざく
作「ほう、これまた直球で来よったねえ。まあ、さっき言うたみたいな ジャッジメントは決まってこの言葉で締めくくる、断罪する
のもそうやし、次のテーマとしては「混乱」をテーマにしたやつとか 「貴様が予想できなくとも、それはすべて神のご計画だ」
書いてみたいわ。勿論、大混乱して醜態をさらすんはヒロ公だけやけど。」
葵「ありがとうございました。それでは、最後に一言…なにか言ってください!」 結局はすべてを超越した神の計画の上に乗っかっている
作「♪天王寺の陸橋ぬけて!流しの兄ちゃん見送って!動物園の歩道をぬけて! 予定調和で宇宙の歯車は安定の上に作動している
大音量のド演歌にのる!Wow、ジャンジャン横丁〜ジャンジャン横丁〜…」 闘いあって死にかけた狼は喉元を向けて死を免れる
葵「流行ってる歌なんですか?聴いたことないです。」 本能と種の保存に生き、生かされるのみ
作「違う違う。これ全然流行ってへんし、俺の作詞作曲やねん。俺、チャートの 誰がそれを否定できよう
ベスト10に入るような曲には興味あらへん。」 否定しようものなら狼にそのまま食われ
葵「流行りものは苦手なんですか?」 道化の「死の舞踏」のパペットに還ってゆくのだから
作「苦手とは違うて、嫌いやねん。なんや、馬合うなぁ。まあ、言うても
俺が流行に乗ってるように見られへんように、日々そういうんはチェックしとるけどな。まあ、対談もこれくらいにして、どや?今から阿倍野の「天梢」ていう小料理店行かへん?今回はおごったるさかい。大阪のうまいもん食べていきや。ついでやから帰りの電車賃も出したるわ。ヒロ公お前は対象外!!」
葵「い、いえ、とんでもないです。アウトローさんともいわれる方にお金を出させるなんてとんでもないですよ。」
作「ははは!!心配すんなや。俺の好意に甘えときやぁ。な?」
葵「…じゃあ、お言葉に甘えまして………。」
浩「隙見て殺してやる………。」 (了)


Abosolutely designed

それはあまりにも意外な結末だった
オックスフォードストリートとデュークストリートとの交差点だったと思う
俺が浮かれすぎていたがために
モーターを積んだ塊にアクロバティックに弄ばれた
意識が朦朧とし生死の巷を彷徨う
法廷への道中、道化が横で喚いてやがる
「総ては唯一神のご計画なんだよ!」
「死後裁きにあって、全生物は地獄で七転八倒するんだよ!」
ぶん殴ってやろうかと思うも体は俺に従わない
それどころか道化の思うがままだ
道化は「俺は神の御言葉を伝えにきた天使だ」と続けた
法廷の扉は近づく
17番前の男の絶望の阿鼻叫喚が耳をつんざく
ジャッジメントは決まってこの言葉で締めくくる、断罪する
「貴様が予想できなくとも、それはすべて神のご計画だ」
結局はすべてを超越した神の計画の上に乗っかっている
予定調和で宇宙の歯車は安定の上に作動している
闘いあって死にかけた狼は喉元を向けて死を免れる
本能と種の保存に生き、生かされるのみ
誰がそれを否定できよう
否定しようものなら狼にそのまま食われ
道化の「死の舞踏」のパペットに還ってゆくのだから

※ 挿入歌
Abosolutely designed    作詞、作曲 アウトロー場末趣味
ジャンジャン横丁の唄     作詞、作曲 アウトロー場末趣味
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